おすすめのホームパーティーメニュー
秋冬 レシピ vol.3
豚肉とプルーンのポットロースト

豚肉とプルーンのポットローストの写真

クリスマスや年末年始と、家族や友人で集まることも多くなるこの季節。わっと驚くお洒落なメイン料理も、お手軽にオーブン任せで。ホームパーティーを楽しむ極意や、合わせて楽しみたいおすすめのワインも、ワインエキスパートの資格を持つ料理研究家の西さんに、ご紹介いただきました。

目次

豚肉とプルーンのポットロースト

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ホームパーティーのメイン料理は、どーんと塊肉で焼いてテーブルに出すと盛り上がりますよね。でもその塊肉、切ってみたら火入れが甘かったり、時には火を入れすぎてパサついてしまったり、焼き加減が難しいところ。

そこで、失敗なく手軽に作れてパーティー中にオーブン任せで出来る、豚肉のポットローストをご紹介します。

今回は、豚肉でセミドライのプルーンを巻いて、パーティー仕様に。赤ワインヴィネガーと紅茶のお陰で、豚肉の余分な脂が落ちてさっぱり仕上がります。特にアドリアーノ・グロソリの赤ワインヴィネガーは赤ワインの風味も感じられ芳醇な香りなので、肉料理に使うと味わいに奥行きが出ます。

秋冬のパーティーシーンにぴったりのワインのすすむ豚肉とプルーンのポットロースト、ぜひお試しください。

<材料>

作りやすい分量

豚肩ロース(塊)
400~500g
プルーン(セミドライ)
80g
赤ワインヴィネガー
50cc
赤ワイン
70cc
紅茶液
100cc
オリーブオイル
適量
タイム
3本
無塩バター
30g
塩、胡椒
適量
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<下準備>

  • 調理する1~2時間前に、豚肩ロースに肉の1%の塩と胡椒をよくすり込んでおく。焼く30分前に室温に戻す。
  • セミドライのプルーンは、紅茶液に30分ほど浸して柔らかくする。
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<作り方>

  1. 豚肉は表面の水分をキッチンペーパーで軽くふき取る。横に切り込みを入れ、中央にプルーンを並べ、タコ糸で形を整える。
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  1. 厚手の鍋にオリーブオイルを熱し、①の豚肉を転がしながら焼き色を付ける。
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  1. 赤ワインヴィネガーを加えて、水分がほぼなくなるまで豚肉を時々転がしながらしっかりと煮詰める。
  2. 赤ワインも加え、1/2量になるまで煮詰める。
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  1. プルーンを浸しておいた紅茶液を加え、バターを散らし、タイムをのせる。沸騰したら蓋をして、180℃に予熱したオーブンで30分焼く。(オーブン対応の鍋や蓋がない場合は、同じく蓋をして弱火で30分~40分直火で火を入れる。その場合、途中天地を返しながら、水分がなくなっていないかチェックすると良い。なくなりそうであれば、適宜紅茶液を50ccずつ足す。)
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<ポイント>

  1. 紅茶は濃い目に抽出してください。茶葉はお好みのもので構いません。
  2. 赤ワインヴィネガーはしっかりと煮詰めることで、酸味を飛ばし、風味だけを豚肉につけることができます。
  3. 赤ワインヴィネガーや赤ワインは、中火弱でじっくり煮詰めてください。
  4. ホームパーティーの際は、④の赤ワインを1/2量に煮詰める工程までしておくとスムーズです。

ワインに合うおすすめのガルニチュール 紫キャベツのエチュベ

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<材料>

作りやすい分量

紫キャベツ
200g
紫玉ねぎ
1/4個
ベーコン
50g
リンゴ
1/2個
無塩バター
15g
塩、胡椒
適量

<作り方>

  1. 紫キャベツは太めの千切りに、紫玉ねぎはスライス、ベーコンは拍子木切りに、リンゴは2cm角に切る。
  2. 鍋にバターを溶かし、紫玉ねぎとベーコンを炒める。
  3. 紫キャベツとリンゴも加えて混ぜ合わせ、蓋をして20分程弱火で蒸し煮にする。最後に塩胡椒で味を調える。

ヴィネガーの使い分けについて

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私は、無類のお酢好き。赤ワインヴィネガーや白ワインヴィネガーをはじめ、8種類のお酢を日々使い分けています。お酢とオイルと塩胡椒だけで作るシンプルなドレッシングも、お酢の種類を変えるだけでいろいろなバリエーションが楽しめます。

お酢の中でも、白ワインヴィネガーと赤ワインヴィネガーの使い分けについてご質問頂くことが多いのですが、苦みや渋みも少なくすっきりとした後味の白ワインヴィネガーに対し、赤ワインヴィネガーはよりブドウの風味も感じられ、コクが深くまろやかな味わいが特徴です。白ワインヴィネガーは、フルーツやシンプルなサラダ、色をきれいに出したいマリネやピクルスなど、全体的にさわやかに仕上げたいときにぴったり。赤ワインヴィネガーは、たくさんの食材を使うような具沢山のサラダのドレッシングや、根菜類やきのこ類など風味のしっかりした食材に合わせたり、また今回のように肉料理や、煮込み料理に使うのがおすすめです。使い分けに迷ったら、まずはワインを合わせるように使う食材の色合いに合わせてみてください。

合わせたワイン

FONTANAFREDDA / Langhe Nebbiolo 2021
フォンタナフレッダ / ランゲ ネッビオーロ 2021

ワインの写真

イタリア北部ピエモンテ州の、イタリアを代表する品種 ネッビオーロで造られる赤ワイン。

タンニンがなめらかに溶けていて、酸味と果実味のバランスが抜群です。まさに、プルーンのような果実味と華やかなお花のような香りも感じられます。木樽で熟成されているとのことですが決して重すぎることなく、とてもしなやかな飲み心地なので、豚肉のポットローストを上品にまとめてくれる印象です。また、ガルニチュールにご紹介した紫キャベツのエチュベとも好相性。ワイン好きが集うワインパーティーでぜひ楽しみたい、エレガントな赤ワインです。

わたし流ホームパーティーの楽しみ方

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ホームパーティーを開催するにあたって、メニュー決めに頭を悩ませることが少なくないかもしれません。私がまず考えるのは、お招きするのがお昼か夜か、ゲストは女性が多いか男性が多いか、お酒が好きかあまり飲まないか、それによって、皿数や使う食材を考えます。

大切なのは、ホストが気負わず準備できてホームパーティーを楽しむことです。まずは、レシピを見なくても作れるくらいに自分の作りなれているものや、前日から仕込んでおけるものがいくつかあると便利。そこに季節感のあるものだったり、新しいレシピを少し入れるだけで、季節に応じたメニューで無理なくテーブルを整えることが出来ると思います。

私の場合は、前菜は前もって作れる野菜やきのこのマリネ系と、パテドカンパーニュか魚か豚のリエット、レバーペーストの何れかを必ず作ります。そこに、女性が多い場合は、季節のフルーツを使うメニューをプラス。例えば秋冬であれば柿やりんごを使ったサラダだったり、定番のキャロットラペにフルーツを入れるのも女性のゲストのとき。対して男性が多い場合は、ポテトサラダや揚げ物などシンプルな味付けのものをプラス。メインは、オーブン任せのものか煮込み料理。デザートは前もって作れる焼きっぱなしのケーキが多いです。

今回のヴィネガーの話につながりますが、前菜系の料理には(特に前もって作れるマリネなど)ヴィネガーを使う料理が多いですよね。そういった料理をいくつかお出ししたいとき、それぞれの料理に使うヴィネガーの種類を変えるだけで味わいに変化が出るので、そんな時は是非ヴィネガーを使い分けてみてください。

ふだん作っている料理でも、器や盛り付け方を変えるだけでおもてなし料理にもなります。そんなわたし流ホームパーティーの時のテーブルコーディネートのお話しは次のコラムで・・・。

※レシピや写真の転載・転用・転売は固く禁じます。

※掲載されている表記やパッケージは、お届け商品と異なる場合がございます。あらかじめご了承ください。

今回ピックアップした商品

商品画像

フォンタナフレッダ フォンタナフレッダ ランゲ・ネッビオーロ 2021 /750ml

3,732円 (税込)

商品コード:7563

商品画像

アドリアーノ・グロソリ フランチェスコ公爵の赤ワインヴィネガー /250ml

495円 (税込)

商品コード:5015

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